このように、大田楽とは、中世、京の都を中心に一世を風靡(ふうび)しながら消滅してしまった幻の芸能「田楽」をベースに、総合芸術家の野村万之丞が日本各地の伝統芸能や音楽を盛り込み、さらには現代音楽や西洋のリズムを取り入れて、躍動感溢れる野外劇に仕立て直した異色の楽劇なのです。
平成5年に文化庁芸術祭賞を受賞した万之丞は、冬季五輪の後の長野パラリンピック冬季競技大会閉会式で、この大田楽を中心にした楽劇を演出し、我が国ばかりか、全世界の注目を浴びました。
市制100周年事業の一環として、秋の市制100周年の祝祭イベントとして、もてなし広場の特設ステージで平成12年9月9日(土)の午後7時開演で、この楽劇「大田楽」が市民に公開されました。
当日来場者に配布されたパンフレットには、"甦る、幻の平安絵巻"楽劇「高崎大田楽」と題して、■ 作 総合芸術家 野村万之丞 。■ 特別出演 人間国宝 野村 万 ■ 構成・演出 楽劇人協会 橋本勝利 ■ 出演 市民 100名、楽劇人 30名 計130名■ 主催 高崎市となっております。
つまり、この日公開された高崎大田楽は、総合芸術家の野村万之丞氏が創作した演劇作品「楽劇大田楽」なのです。「楽劇大田楽」は、地域住民参加型という形式を取るので、各地の地域の伝統芸能などの文化、風習を取り入れることが可能でり、地域のイベントやお祭りの際に上演されてます。
「大田楽」のもとである「楽劇」は総合文化であり、地域創造の一環として、地域の活性化を目途に、住民参加の大田楽が日本の各地で、上演されて来ました。そして今回は、高崎市の市制施行100周年記念イベントとして、橋本勝利氏の構成・演出のもとに、楽劇人協会の演技指導で、高崎版「楽劇大田楽」の上演が実現したのです。
尚、この「高崎大田楽」の上演の様子を静止画と動画で公開するにあたり、作者は高崎市役所市長公室調整課殿の管理指導を受けておりますことを、ご披露致しておきます。従って、「高崎大田楽」に関する静止画及び動画のコピーと転載は堅く禁止させて頂きます。
もてなし広場を囲む大田楽の幟旗。市制施行100周年記念のメインイベントのひとつ、「高崎大田楽」です。
もてなし広場中央の南北に、長さ約70メートル幅4メートル高さ60センチのT字形のステージが設置されました。田楽法師達は北側(画像手前)からステージに上がり、ステージ南端のT字形に広くなった"神の庭"に入る。 この高崎大田楽の企画は3年前にスタートし、昨年の8月30日、高崎市民文化会館で プレ「大田楽」が行われました。野村万之丞氏の講演と、楽劇人協会の出演で田楽が市民に披露された。劇中の曲芸のひとつ、高崎工業高校の体操部員の前方宙返りの妙技に大きな拍手が湧いた。このプレ大田楽での迫力のある演技は多くの市民を魅了し、平成十二年3月に市の広報で、高崎大田楽の出演者100人の募集が発表されると、多数の応募があった。
「日本百科全書」の田楽の中に、京都 宇良(うら)神社に伝わる重文「浦島明神縁起」に寺社の祭礼に行われた田楽の図が載ってます。笛と太鼓にあわせて踊り興じる田楽法師達の絵図が描かれております。大田楽の作者 野村万之丞氏は、多分これらの文献などに描かれております田楽法師の衣装を参考にして、デザイン考案したのでしょう、色とりどりの衣装に身を包んだ楽劇人達総勢130名が、もてなし広場設けた特設ステージに登場しました。当日、観覧者に配布された「高崎大田楽」の解説のパンフレットの公演の各場面のタイトルに添って、「高崎大田楽」の公演の一部をご紹介します。 この「高崎大田楽」の上演の様子をホームページで紹介するあたり、静止画だけでなく、動きの激しい楽劇の様子のご理解にお役に立てればと、一部場面では"動画"も用意しました。 動画をご覧なるにはリアルプレイヤーが必要です。
ストリーミング方式のリアルプレイヤーはリアルネットワークス社(RealNetworks, Inc.)より、無償でダウンロードできます。このバナーをクリックして下さい。
高崎市制100周年記念イベント「高崎大田楽」を紹介するこのホームページで使用する静止画、動画は、高崎市役所市制100周年係の管理のもとで掲載いたしております。従って、このページに掲載されております「高崎大田楽」に関する静止及び動画の全ての画像は、コピー並びに転載を禁止します。