"引用文" です
宝相華唐草紋(ほおそうげからくさもん)
宝相華文は、風呂敷にみかける唐草文(からくさもん)の一種で、唐の時代の中国で考案され、さまざまな飾りに使われました。唐草文は、植物の″つる″が延びた状態や植物の文様を″つる″でつなげたような状態を表わした文様のことをいい、紀元前6世紀ごろのギリシャ文化のなかで生まれ各地に広まりました。とくに、中東のササン朝ペルシャ(226〜642)という大きな国で多く用いられ、シルクロードを経由して中国にもたらされたのです。この頃の中国は、敦煌(とんこう)の"いわや″が示すように仏教が盛んであったため、仏教にかかわる文物に唐草文が飾られるようになりました。宝相華文は、このような唐草文の流行から生み出され、唐草文を使って花を表わした文様のことをいいます。当時世界の大国であった唐は、周辺の国々にさまざまな影響を与えましたが、日本もその例にもれず、政治、文化などさまざまな面で、唐を手本としたのです。宝相華文もそのささやかな一例で、奈良正倉院の宝物にも多く用いられています。
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