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平成9年 第23回高崎まつり

出場の山車と山車巡行路のご案内

高崎駅西口側市街図

 高崎の市域は、南北に走るJR線で東西に別れてます。西側が旧市街です。

 山 車は西側の旧市街の地域の町が持ってます。ここ、30数年の間に、東側が宅地化されま した。太平洋岸に出るのに便利な北関東自動車道も着工され、高速道路に接続し易い など、東側は今後も益々発展するでしょう。

 高崎では、昭和60年(1985年)の高崎祭りから、総数36台の山車保有町内を南、東、北、中央の4地区に分け、南、東の 2地区と北、中央の2地区が大きな2つのグループとなって、隔年の輪番で山車を 出すことになりました。

 平成9年の第 23回高崎まつりでは、北、中央の2地区町が、総数15台の山車を出しました。
 北 中央,東 南 の文字をクリックしますと、各地区の拡大図になります。

山車の巡行情景

山車集合場所での様子


 山車を出す町内は、臨時祭典事務所を開設しま す。区長や世話役が集まり、準備と手配の基地になります。祭り当日は山車の出発、帰 着の応対で多忙ですが、普段は近くの年寄り株の人達が参集し留守番をしながらの懐旧 話しが楽しそうでした。

 祭り当 日の午前中は、各町内とも自分の町内だけの山車巡行をします。町内の住民や商店から 寄付金を頂いてますので、御礼の挨拶とお披露目です。従って、町内の狭い道路にも山 車を入れるので、電線を避けたりしたり、舵取りは大変です。

 祭典事務所前には町内の寄付者の名前が掲示されます。

 山車の綱を引っ張ってくれる子供達。各町内とも子供が少なくなって、別の町内 から応援をしてもらってところもあるそうです。

 常磐町の山車人形は、牛若丸です。日傘だけでなく、京 の五条の橋の欄干を軽々と跳ぶ時をイメージした白の頭巾を被るときもあります。

 並榎町(なみえまち)の山車人形は鏡 獅子です。腰までとどく銀髪が風にそよいで流れる様が印象的でした。

 本町(もとまち)2丁の山車人形は七福神の弁財 天です。延寿、徐災を司る女神。髪飾りが綺麗でした。

 赤坂町の山車人形は猿田彦大神です 。神話の国土を守る神の一。天狗でなく猿面にしたので、万年猿と呼ぶそうです。

 歌川町の山車人形は藤原定家です。町名に因んでの 選定と思いますが、鎌倉時代の有名な歌人です。

 成田町の山車人形は、素盃鳴尊 (すさのおのみこと)です。山車の屋根の人は囃子に合わせて踊ります。

山車の整列場所での様子

 午後4 時、各町内の山車は定の場所へ集合し、午後5時市街中心地へ向けて巡行番号順に隊列 を組んで進行を開始します。歩行者天国の大通りを十数台の山車が、囃子を奏でながら 進む様子は見事な眺めです。

 電線の地下埋設で電柱の消えた大通りでは、各山車 とも人形を思い切り高くして、晴れ姿を競うのです。市街中心の大通りに集合した山車 を道の両側に並べ、押し掛けた観衆の前で、囃子の叩き合いが始まります。

 淑女の 夜のドレス姿が一層映える様に、灯りの点いた山車の姿も目を惹きます。ライトアップ で、山車の唐破風屋根の棟飾りや向拝柱の彫刻の金箔が輝き、漆の光沢が際立ち、上、 中幕の赤と緑の地に鳥獣や松竹梅、躍動する波濤の刺繍が浮かび上がって、あたかも錦 絵を思わせる造形美が人々の目を楽しませてくれます。 夏とはいえ、当地では夕刻7 時を過ぎますと闇に包まれてきます。

 祭りの当日は街灯やネオンを消して、山車や御輿を際立たせる演出もあって、山車の灯りが優雅で奥深い情緒を醸し出してます。この日は幸い、夏の上州名物の雷雨もなく、日暮れとともに人出が最高になって、道端の露天の店も客が並ぶほどの盛況で 、祭り初日は山車や、御輿が引き上げる9時過ぎ迄、繰り出た観衆で賑わってました。

 高崎の "笛の流派"の紹介のところで、秀山流の金井 氏が昭和36年に女性の笛奏者を高崎で初めて山車に乗せた、とあります。では、太鼓 を叩く女性>が山車に乗ったのは何時からだったのでしょうか。いずれにしても、時代 が変わった昭和20年以降ではないかと推察します。今年、山車を出した各町内の笛、 太鼓の奏者を見てもわかりますが、最近は子供、大人とも女性の数が上回ってます。

 右上の写真で粋な浴衣姿のご婦 人は寄合町の山車の大太鼓を叩いてます。姿勢が素晴らしく良く、叩き方も全く熟練さ れた方で、多分、子供の頃から太鼓をやられていたのでしょう。カメラを持つ殿方が異 常な関心を持って、追いかけてました。上の写真は、歌川町の小学生の女の子です。祭 り囃子も女性の参加で華やいだ雰囲気がでて、観客も楽しめて好いことです。

 本町・ もとまち 3丁目の山車です。若いお嬢さん方4名での、笛、太鼓の熱演です。囃子中で の掛け声も大きく、元気で、それとなく健康的なお色気を漂わせて、観客の関心を惹き つけてました。サラシを胸に巻いて、白の短パンと白足袋、掻き上げた髪には捻り鉢巻 きの姿で、ガッツに太鼓を叩く若い娘さんも珍しくはありません。

 成田町の山車です。小学5、6年生です。中学生 になると殆どの子が祭りにでなくなる。しかし、好きで続ける子もおり、自分から希望 して、大人に混じって、普段から練習を続ける。中でも笛を覚えることが大人になって 、祭りにとけ込め、後輩の指導もできる。そうなって欲しい。祭囃子を次世代に引き継 がせる最良の方法です。

 祭りの2日 目、上州名物の"雷雨"に遭遇。初日には祭りの見学に来なかった"カミナリさん" が、 来なくても好いのに2日目の巡行開始時刻になって、突然のお出ましで、巡行停止。

 透明シートを被せられた山車。夏祭りですから雷 雨は仕方ありません。ひたすらカミナリさんの早いお帰りを待つしかありません。

 道路 際のマンションのガレージや店の中に雨宿りをさせて貰いました。張り切って出発した のに、誠に意地悪な雨でした。しかし、暑さしのぎにはなりました。

 店のゲームコーナーは子供達で満席となり、普段に は無いご盛況で店主はニコニコでした。大人は缶ビールで休憩タイムを楽しんでいたよ うでした。

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